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2012年7月23日 (月)

三国志①~⑩ 横山光輝 

 三国志は、文庫の吉川英治版を少し読んだのだが、1巻の途中でやめてしまった。確か合戦の場面が文章では、やけにあっさりしていてあまり興味が持てなかったのであろう。
 最近になり、電子書籍で横山光輝のマンガ版が出ているのを発見したので、読み始めてみた。なかなかおもしろく、10巻まで読み進んだ。電子書籍のいいところは(大部のマンガなどは特に)、おもしろかったらその場で、次の巻が購入できるところである。わざわざ本屋に行ったり、アマゾンから取り寄せる必要がない。しかも、つまらなければ、次の巻は買わないで済む。
 横山版三国志は、合戦や決闘の場面も躍動感を持って表現されており、その点、吉川版より優れている思う。劉備、関羽、張飛を除けば、主たる登場人物は皆、権謀術数を尽くし、弱肉強食の世界で生き残ろうとしている。権謀術数というと聞こえはよいが、要するに大嘘つきで、人を罠にかけようとばかり考えている。昔の権力者は大変である。おちおち、眠ってもいられない。まあ、今の世界でも、ムバラクやカダフィーの運命、風前の灯火のアサド、韓国の歴代大統領、中国の政治家を見ていると、あまり変わっていないのかもしれない。罠が複雑巧妙になっただけかもしれない。
 その中で、劉備だけは、聖人君子のごとく超然とし、権力を失うことを恐れていない。しかし、それが何時まで続くのであろうか。ライバル曹操との対決はどういう結末を迎えるのだろうか。
 と、毎日1巻のペースで楽しみに読んでいたのだが、今日、ベルセルクの3巻を読むに至って、その衝撃に三国志は霞んでしまったのである。
 

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