FUJIROCK 2022
今年も3日間、フジロックに行ってきた。2004年から連続し参加しているが、年々、年齢層が上がってきているような気がする。30代、40代が中心という感じだろうか。当初は子供連れは、珍しかったが、今では多くの人が子供と共にやってきており、当初独身で参加していた人たちが結婚し、子供と共に参加していると思われる。木曜日の前夜祭で「おとぼけビーバー」を後ろの方で見て、その迫力にショックを受けた。金曜日は「踊ってばかり国」(ヘブン)を見て、なかなかいいと思い、「幾何学模様」(ヘブン)は酔っぱらって寝てしまい、「JPEGMAFIA」(ホワイト)はこれもなかなかいいと思い、「AWICH」(レッド)は沖縄のラッパーだが、配信では格好いいと思ったが、ライブでは後ろの方で見たせいか、音の印象が異なっていた。「HIATUS KAIYOTE」(グリーン)を少し見てから(これも配信では好きなのだが、ライブでは印象が異なっていた)、これは良いと事前に友人が強調していており、確かに新しいアルバムのハードな曲が素晴らしかった「DAWES」(ヘブン)を見たが、ハードな曲はまあまあよかった。その後、途中から「VAMPIRE WEEKEND」(グリーン)に移動したが、可哀想にPAの状態が悪く、中断し、再開後1曲だけ聞いて(2019年のアルバムは成熟していいと思う)、「BONOBO」(ホワイト)に移動した。この調子で延々とやると、飽きるのではないか最初は思ったが、全く飽きることなく、時に女性ボーカルも入り、最後まで鑑賞し満足した。そして、24時30分から、苗場食堂で「おとぼけビーバー」が演奏することに気づき、比較的前の方で見た。Applemusicで予習をしており、歌詞は私の好みではないが、音はなかなか良いとわかってはいたが、ライブで見ると、その猥雑性に愕然とした。ロックンロールしていた。歌詞の内容は聞く必要はなかった。その攻撃的な叫び声を聞けばよかった。もともとはその後、Yaffle(レッド)を見る予定であったが、疲れてその日は終了とした。土曜日は崎山蒼志(レッド)からスタートした。デビュー当時の生ギター一本での不安定なボーカル(五月雨)には震えたが、もはやバンド編成となってしまい、不安定さは微塵も感じられないのは残念である。それからT字路s(ヘブン)に移動した。これは安定したデュオであり、「熱き心」(小林旭/大瀧詠一)のカバーもよかった。その後、「折坂悠太(重奏)」(グリーン)を聞いた。配信ではいいと思ったが、ライブではいまいち、刺さらない。「SNAIL MAIL」(ホワイト)に移動した。配信ではすごくいいと思ったが、ライブではやや後方で見たせいか、印象が異なった。「スカパラ」(グリーン)を少し見て、「CreativeDrugStore」(レッド)を見た。その後「FOALS」(グリーン)を見た。配信で聞くと良い曲もたくさんあるのだが、後方で見たせいか、ちょっと印象が異なった。次は大いに期待していた「ARLO PARKS」(レッド)を見た。配信では好きな曲も多いのだが、ライブで聞くとやはり後方で見たせいか、少し色褪せてしまうのは、配信の音がまとまり過ぎているからかもしれない。そして、「JACK WHITE」(グリーン)を見た。後ろの方で、ぼんやり見ていた。そう言えば、2004年の「WHITE STRIPE」を見たときは、興奮していたと思うし、忘れていたが、ブログによると、2012年にもジャックは来ており、その時は楽しんで見ていたようである。友人たちは、今年のジャックもべた褒めであったが、確かに大いにギターを弾いて歌っており、最後は「Steady as she goes」そして、後ろの方の全てのオーディエンスもそのイントロを知っており、ざわめきが起きた「Seven nation army」で締めくくった(ブログによれば2012年も同じらしい)。が、私はさほど興奮はしなかった。これも後方で見たせいか。その後、去年のサマソニでも見れなかった「どんぐりず」(レッド)を見ようとしたが、疲れたのでジャックで終了とした。日曜日は「Kroi」(ホワイト)でスタートした。配信ではいい曲が多いと思ったが、ライブはまあまあかな。次に「JAPANESE BREAKFAST」(グリーン)を見た。なるほど、そんなものか、という感じだった。そして、「鈴木雅之」(ホワイト)は、今年来られなかった友人が楽しみにしていたので、ネタとして報告しようと見に行った。シャネルズやラッツ&スター時代は知っていたものの、ソロ時代は全く知らないので、昔の曲を聞けるとは全く期待していなかったのだが、案に反し、途中から桑野信義や佐藤善雄も参加し、「ランナウェイ」「め組の人」「夢で逢えたら」を披露したのである!やはり倖田來未がカバーしたからであろうか、会場は盛り上がりを見せ、MCも面白く、本当に見てよかったという、幸せな瞬間だった。その後「ROUTE17 RocknRoll Orchestra」(グリーン)で中納良恵とUAが歌うのを少し聴き、「マカロニえんぴつ」(レッド)へ移動した。これは好きなバンドだったのだが、ライブはやはりこんなものかな、と感じてしまった。次に「PUNPEE」(グリーン)を見つつ、「SUPERORGANISM」(ホワイト)へ移動した。これも好きなバンドなのだが、ライブはこんなもんかな、という感じで、最後まで見て、あわてて既に始まっている「中村佳穂」(ヘブン)へ移動する。ヘブンに着いた瞬間、会場が尋常ならざる空気に支配されている感覚を抱く。中村佳穂は、数年前にもヘブンで見たが、今回はさらにパワーアップし、トランス状態というか神がかった状態であった。音程をつけたつぶやきがMCに変わり連続的に歌に変わっていく。それは、聴く人によっては、恥ずかしいような拒否反応を示す楽曲であるが、今回は、バックのボーカルやミュージシャンも凄みがあった。新しい音楽がヘブンで生まれたのであろうか。後にNIAというアルバムを聴いたり、youtubeで配信されている昔のライブを見たりしたが、この人の声はアルバムのデジタルの録音では、捉えきれないような広がり、震え、抑揚、ニュアンス等があるように感じる。ライブ向きである。「ずっと真夜中でいいのに。」(ホワイト)を横目に見ながら、「MOGWAI」(レッド)の方へ移動したが、外の後ろの方で休憩していたので、あまり聞いていない。最後は「HALSEY」(グリーン)であった。ふーん、そんなものか、という感じで、少し予習したつもりであったが、知っている曲もなく、帰宅時間が遅くなるのも嫌なので、1時間で切り上げて、退散した。フジロックと言えば、ストロークス、アーケードファイヤ(グリーン)、スキリレックス、ミレニアムパレード(ホワイト)、もっと昔で言えば、ゆらゆら帝国(ホワイト)なんかで、えらく感動したものだが、今年はこんな感じで、年々感動が薄れていくようにも思うが、気のせいだろうか。もしかすると、配信の音のバランスが良すぎて、ライブでは再現できなくなっているのかもしれない。音の構成が単純なパンクバンドなんかは別だが。あるいは後方で見たせいかもしれない。本来はPA前くらいで聞いた方がいいのだろう。あるいは最近はApplemusicの配信でロスレスや空間オーディオのファイルをAirpodMaxで聞いているので、音のバランスが良すぎるのかもしれない。また、総じてレッドマーキーでは、あまり音がいいと思えなかった。今年の収穫は「おとぼけビーバー」「鈴木雅之」「中村佳穂」ということになろうか。
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